彩の国さいたま芸術劇場で「身毒丸(しんとくまる)」(寺山修司作、蜷川幸雄演出、藤原竜也・白石加代子主演)というお芝居をやっています。
藤原竜也・白石加代子主演の「身毒丸」は2002年の公演を最後としていて、今後やらないはずだったのですが、ジョン・F・ケネディセンターの日本フェスティバルに招聘され、アメリカで再上演され、その凱旋公演として上演されています。
これは埼玉だろうが何だろうが行かなくてはいけません。観たかったのですが、もうやらないだろうとあきらめていたお芝居です。念願叶って、おととい行ってきましたが、いろいろ感慨深いお芝居でした。主演の2人がよかったのは言うまでもないのですが、義理の母と息子の愛憎劇、昭和を感じさせる、60~70年代のアングラ演劇を彷彿する舞台はまさに寺山修司の世界です。そしてそれをこれほどまでに艶やかにした演出の力、いや素晴らしかったです。
難をいえば、身毒丸の藤原君が大人になりすぎてしまったこと、多分今のほうがうまいと思うのだけれど、ガラスのように透明でもろい少年の心を表すには、少し年をとりすぎた感がありました。観れるものなら15歳の初演のときをみてみたいと強く思いました。2002年に封印しようとしたのも納得です。
それでもやっぱり藤原君よいなぁ~。さあ次は6月の「かもめ」。チケットは既にゲットしてます!



今週の展示は「合言葉は『おるとませい』」。「おるとませい」とは造語で「ごちゃまぜ」のこと。ごちゃまぜの面白さを感じてください。4月1日迄。
京橋のGallery b Tokyoで開催されている白石綾子さんの個展に行ってきました。
白石さんはおととしの秋、ギャルリー・ジュイエでグループ展やっていただいたのがきっかけで、その後武蔵野美術大学の卒展、今回と彼女の絵に対峙するのは3回目となります。
今回の個展はベタないい方ですが「とてもよかった!」
白石さんは一貫して若い女性を描いていますが、その姿は美しいというよりは生々しく肉感的な、さりとてエロスとはまた違う、日常的なひとこまを切り取ったような絵を描いています。(こちらで白石さんの卒業制作の作品を見ることができます)
今回の一連の作品の特徴として、下地に花模様の布を貼り、肌に薄くその模様がうきでるように描かれていました。それはタトゥーを想像させるような、いやそれよりは、お酒を飲んだときにできる肌の紅潮に似て、それがややもすれば暗くなりがちな作風に、華やかさやある種の凄みすら加えられているようでした。
円形のキャンバスの縁にも赤い花模様の布が張られていて、ギャラリーのライトにあたると、まわりがオーラのようにほのかに赤くなるのも、作品に華やかさを添えているように思いました。
作品を観ながらふと思いました。「この絵は男性には描けないな」と。女によって描かれた、女の内面をえぐりとるような絵に囲まれてただただ感動するばかりでした。
白石綾子さんは武蔵野美術大学の大学院に在学中の若い作家さん、これからが楽しみです。
個展は明日(15日)までです。明日、銀座方面に行く方は、立ち寄られることをお勧めします。


今週の展示は「ふと展」。ふと気づいたことをテーマに立体、平面、写真と多彩な展示です。真ん中の写真は地下鉄の使用済みの切符でできています。是非ご覧下さい。3月18日迄。