新橋演舞場の「ペテン・ザ・ペテン」を観に行きました。これは、何年か前から2月に上演されている、ラサール石井演出の人情喜劇の新作。主演は中村勘三郎・藤山直美・柄本明のはずだった・・・のですが、中村勘三郎は休演。勘三郎と藤山直美目当てで買ったチケットなのでちょっとがっかりでしたが、面白かったです。
時は戦後4、5年くらい。舞台は東北のとある温泉町。ペテン師2人組がやってくると、そこには別のペテン師が・・・。だましだまされ、笑いあり涙ありの人情喜劇です。ペテン師二人が勘三郎と柄本明のはずでした。このお芝居、もともとは勘三郎がペテン師の芝居を作ってほしいとの要求から書かれたものらしく、それだけに勘三郎を意識しての役どころ、でも、代役のラサール石井、好演してました。ちまちました小悪党の感じがとてもよくでていて、勘三郎とはまた少し違うペテン師になっていました。
藤山直美、渡辺えりの女優陣も、さすがというしかない、ベテランの味です。筋書きとしては単純でばかばかしいとも思えるものですが、芸達者な役者が揃い、笑わせる、泣かせるで、あっという間の3時間でした。
ラサール石井演出のお芝居は、戦後すぐとか明治になったばかりとか、時代の変わり目のごたごたした時期を扱ったものが多いように思います。こういう時期って混沌として、あやしい人いっぱいいたんだろうなぁと思います。でも活気あふれる時代で、後からみると、どこか笑える時代なのかもしれません。
なんにせよ、単純に笑える芝居は素晴らしい。今度は是非勘三郎でみてみたいものです。
東京は久しぶりのおしめり、しかも雪です。明日も雪のようで、寒い1日となりそうです。
一昨日は寒かったけれど、昼間は天気がよく、近所のお寺のしだれ梅がきれいに咲いていました。

「木の花は、濃きも薄きも紅梅」と枕草子にはありましたが、まだ寒い中、春を恋焦がれるように上品に咲く梅は、桜とはまた違った趣があり、大好きな花です。ましてしだれ梅は華やかで、寒さの中、ほっと心温まる気がしました。
あぁそれなのに、次の日から雪、今日も明日も雪。東北地方のことを思えば何てことない量ですが、東京のべちゃべちゃな雪は情緒もなにもあったもんじゃない。はやく本当に暖かい春になってほしいものです。
梅一輪 一輪ほどの 暖かさ 服部嵐雪



今週の展示は、「SCHULD ~菊地将人写真展~」。チェコの旅で感じたことを、資料を複写化したものを紙とスライドで表した写真展です。作品を通して、タイトルの「SCHULD」はドイツ語で「責任」との意味とのこと。是非ご覧下さい。2月15日まで。
暦の上ではもうすぐ春、なのに寒い日が続いています。はやく暖かい日がくることを願って、トップ画も春らしい写真に変えてみました。
先日、新宿若松町のギャラリーに行き、次は神楽坂に用事があり、時間があったので歩いてみることにしました。喜久井町を通り、夏目坂を下りて、早稲田通りをひたすら東に、早稲田町、弁天町、榎町、矢来町、神楽坂と、このあたりは昔ながらの町名が残っていて、文学のかおりが漂ってくるようです。
早稲田町で「ボワ・ド・ヴァンセンヌ」という小さなパンやさんを見つけました。パンには目がない私は、早速入ってみました。小さいけれどこだわりはありそう。今日はフランスパンの日とあり、おいしそうなバケットが、パリのパンやさんみたいに並んでいます。激しく欲しかったのですが、これからまだ用事があり、バケットを持ち歩くにはあまりにも目立ちすぎ、ってわけで断念して、食パンとデニッシュを購入しました。
たまたま出会ったパンやさんだけど、このあたりはそうついでがありそうもなく、1回限りかもなぁ、そんなことを考えながら歩いていると、目的地のすぐ近くに、やや、何と私の好きなパンやさん「PAUL」を発見。ここらは何度もきているのに、何故気づかなかったのだろう?と思ったら、2月4日オープンと。おぉ来週もくるので、来週はPAULのパンが買える、とうきうき。
約30分の散歩は寒かったけれど、ちょっと豊かな気持ちになれました。どうやら、私にとっては文学のかおりではなく、パンのかおりだったようで。