「感染症を避けるために、できるだけ人ごみには行かないように」と言われている私は、病院やギャラリー以外はなるべく外出しないようにしています。とはいってもねぇ、ずっと家にいるのもつまらない。そんなんでストレスをためるのはよくないよねーと勝手に決めて、歌舞伎をはじめとする行きたい演劇のチケットは迷わず買うようにしています。
そんなわけで、水曜日に歌舞伎に行ってきました。2階西側(舞台に向かって左手)の席で、宙乗りがある今月は特等席、役者さんが目の前にみえます。染五郎さん迫力あってかっこよかったです。
そして今月は三代目中村又五郎、四代目中村歌昇の襲名披露の口上があります。
「とざい、とぉーざい」ではじまり、役者がずらりと並び、襲名する役者さんを盛り立て、ひとりずつ挨拶をします。その美しい日本語と様式美が、たまらなく好きです。もう口上は何十回もみているし、挨拶の内容もそんなに変わるわけではないのに、見るたびにいいなぁとうっとりしてしまいます。
最後をしめるお決まりの科白「隅から隅までずずずいーーっっと、請い願い申し上げ奉りまする。」や客席からかかる「播磨屋~」という声もいい。日本人に生まれてよかったと思う瞬間です。
この「とざい、とぉーざい」は、文楽の黒子が、人形使いや、浄瑠璃の太夫を紹介するときにも使います。歌舞伎と違ってちょっとめんどくさそうに(いや本当にめんどくさいわけではないんだろうけど)言うのも好きです。漢字で書くと「東西、東西」、舞台を南とみたて、向かって左側を西、右側を東と呼ぶので、客席のお客さん皆という意味があるらしいです。
かくして私のストレスも解消するというわけです。