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Category: General
Posted by: juillet
はやいもので2月も末、寒さも少し和らいできたようです。

3月になれば、すぐひな祭り。先日診察に行った病院でも、りっぱな7段飾りのお雛様が飾ってありました。
そこでふと気づいたのが、下のほうの段にいる三人組、笑ったり、怒ったり、泣いたりしている上にほうきやちりとりを持っています。なにこれ?三人官女や五人囃子、それに右大臣・左大臣は知ってますよ。でもこの三人組は知らないです。

こうなると、気になってしかたがありません。家へ帰って調べてみたら、この三人組は「仕丁(しちょう)」というらしいです。こんな感じですね。庶民出身者で宮中の雑務担当者だそうです。ふむ、だから、ほうきやちりとりを持っているのね。表情がそれぞれ違うのは、「人間の喜怒哀楽」を表しているとのこと。なるほどねぇ。

宮中の上位の華やかな人たちだけでなく、雑務係までお人形として飾るなんて日本文化のおおらかさを感じて嬉しいです。しかも「喜怒哀楽」を表しているなんて、人間的でいいなぁと思います。
7段飾りなんて飾れる家庭はほとんどないと思いますが、もしどこかでりっぱなお雛様が飾ってあるのにでくわしたら、「三人仕丁」まで見てください。きっとちょっと得した気分になりますよ。


帰ってきた鮭たち帰ってきた鮭たち
今年初展示は「彫塑組展 帰ってきた鮭たち」。同じ高校の彫刻科の仲間がそれぞれ別の大学に進み、卒業をひかえて再び集まったというのが展示タイトルの由来です。卒業にふさわしい力作ぞろいです。是非ご覧下さい。3日間だけの展示で27日までです。
Category: ギャラリー
Posted by: juillet
新井薬師前駅からすぐの土日画廊で開催中のスサイタカコさんの「タダイマノキオクムキダシノニチジョウ」に行ってきました。

とんとんとんと上がった二階の玄関で靴をぬぎ、その中は本当に普通のお家で、いわゆるギャラリーというイメージではありません。2つの小さな部屋あり、、1つは白で構成され、もう1つは、彩り豊かなスサイさんの個性的なぬいぐるみが天井からたくさんぶらさがり、その下でこたつやらテーブルやらを囲んで、「ヘンテコ針山」を作るワークショップを、皆で楽しそうにやっていました。不思議だけどまったりと暖かい空間で、つい長居をしてしまいそうです。

白い部屋はこんな感じです。
スサイタカコ個展

土日画廊さんは築40年の一軒家だそうで、典型的な日本の家。天井にコンセントを設置し、木の棒を取り付け、クリップ式のスポットライトを挟めるようにしてあります。そこにスサイさんの工夫で、天井にテグスを格子状に編んだものを取り付け、大小のぬいぐるみを天井から下げ、ふわふわとしたスサイさん独特の世界を創り出しています。ギャラリーさんとスサイさんの展示の工夫に感心してしまいました。(ついこういうところを見てしまうのは、職業病?)

この個展タイトルの意味、行くまではよくわからなかったのですが、実際みて納得です。3月4日までやっています(月・火・水は休み)ので、まったりと時を過ごしたい方は是非。
Category: 演劇・美術
Posted by: juillet
時々、無性にフランス映画らしいフランス映画が観たくなります。そんなわけで、渋谷のイメージフォーラムでやっている「ルルドの泉で」を観て来ました。
フランス映画らしい映画という点では、期待以上でした。ラストシーンなんてその際たるもの。あの余韻をもたせた終わり方は実にいい。ただ賛否は分かれそうな映画です。こんなまだるっこしいの駄目って人も多いかもしれません。

フランスのピレネー山脈のふもとにある聖地ルルド、そこには「奇跡の水」が湧き出るとされ、毎年多くのキリスト教徒が訪れます。物語は「巡礼ツアーに参加した不治の病におかされているクリスティーヌに奇跡がおこる」というのが大雑把な内容。ただ、「奇跡」というドラマチックな出来事に主体を置くのではなく、「何故私にだけおこった?」「何故自分にはおこらず、彼女に(奇跡)が起こった?」という心の葛藤や、祝福、嫉妬、怖れ、好奇心など、人間の心のうちなるものすべてを凝縮して入れ込んでいるような、そんな映画です。舞台や音楽が宗教的ですが、決して「宗教映画」ではありません。映画をみながらマンウオッチングをしているような気になり、登場人物の微妙に変わる態度や心の動きがとても興味深いです。

二十年以上前に、キリスト教徒でもない私が、この聖地ルルドに行ったことがあります。ボルドーの友達を訪ねたときに、「せっかく来たんだから「奇跡の水」が湧いているルルドにでも行ってみる?」というくらいの軽いのりで、もちろん聖地だなんて知りませんでした。本当に何もないところに忽然と大聖堂があらわれ、そこには十ヶ国語以上の言葉で(もちろん日本語もありました)で、説明が書かれていたのと、意外に奇跡の泉が小さかったのが印象的だったくらいで、「奇跡の水」すら汲んで帰らなかったという、敬虔なキリスト教信者の方には信じられないくらいの無頓着ぶりでした。あのときもっとルルドのことを知ってたらなぁと今になって思います。

「ルルドの泉で」は10日(金)までやっています。フランス映画好きな方にはおすすめです。
©2003-2013 Galerie Juillet.