管理人の独り言

管理人の独り言 le monologue

「Han-geul Typography」-ハングルの展示

Category: ギャラリー
ハングルはおとなり韓国でつかっている文字、そして最も合理的だ言葉だとはなんとなく知っていますが、その使い方はとんとわかりません。今やっている「Han-geul Typography」はそんなハングルの文字をつかったKim Sup氏の個展です。
Han-geul Typography

日本語の文字の展示はときどきあります。デザイン化された文字の展示というのはそれはそれで楽しいのですが、日本語の場合は読むことが可能です。ハングルは(私は)全く読めない、文字なのに模様のように感じてしまいます。
Kim氏は4つの基本的な線のハンコを組み合わせて、押して作品をつくっているといいます。そしてその押し方によって作品に表情がみえてきます。ぱっとみて私が好きだと思った作品はこちらです。
Han-geul Typography
あとできいてみたところ、これは、Kim氏の奥さまのことを書かれたものだそうです。なるほど、そういう感情が作品にあらわれて、人の心をつかむものなのだと、また、主張をもたない模様のようにみえたものが別の形で主張するのだと感じました。

篆刻のような小品にもなんともいえないよさがあります。こんな柄のTシャツがあったらかっこいい、欲しいと思いました。欧米の人たちが日本語の入ったTシャツをきているのも、こんな風に異国情緒を感じているのかもしれません。

うまく感想がいえませんが、不思議な面白さがあります。日本では、めったにみられない展示ではないかと思いますので、お時間あればぜひお越しください。「Han-geul Typography」は16日までやっています。
(2019年04月13日)

小さな旧市街Ⅳー鳥の眼になってみたい

Category: ギャラリー
先週の金曜日から、ギャラリー企画の展示「小川章子作陶展●小さな旧市街Ⅳ」が始まっています。
今回で4回目になるこの展示は、毎回ほぼ新作の200以上の大小の陶の建物がならび、中世のヨーロッパのどこかでみたような街をつくるというのが、その主旨です。同じ作家さんが作り、同じ風合いの家を並べるので、街の雰囲気は似てはいるのですが、「川が流れ海にたどり着く街」であったり、「お城から眼下を眺めるような街」だったりと、よくみると毎回違う街が楽しめます。

で、今回はどうかというと、真ん中の高台にドーンと丸い塔がたっている街、塔のまわりにも少し低い塔が、そして徐々に街並みがひろがっていきます。こんな感じですね。
20181128-kyushigai12.jpg

この真ん中の塔をみていたら、どうしても鳥のように上からみてみたくなりました。お客さんのいないときに、脚立に上って街を見下ろしてみました。そうしたら、なんとも素敵な景色が広がってきました。
(危険なので、お客様には脚立の上にのっていただくことはできませんので、写真で紹介させていただきます。)
小さな旧市街Ⅳ20181128-kyushigai11.jpg
見方をかえてみるって、なんて素敵なことなんだろう。違う世界がみえてきます。

今回の展示には、この小さな中世の街の貴婦人が置き忘れた靴(もちろん陶器です)も展示されています。どうぞこの「小さな旧市街」を訪れてください。そして、想像をめぐらせて旧市街の散歩を楽しんでください。12月2日(日)まで開催しています。
(2018年11月28日)

動物似顔絵 -タカハシカオリ個展ー

Category: ギャラリー

金曜日からギャラリー企画の展示、タカハシカオリ個展「ねんどでつくる」が始まっています。
今回は参加型の展示で、5日間と短いながらもいろいろな内容がつまった展示となっています。

一風かわったイベントとして、「動物似顔絵」があります。これは、まずは動物診断をしてもらい、その動物(または自分の好きな動物)で、自分の好きなことや嬉しかったこと、やりたいことなどをタカハシカオリさんに話して、はがきサイズの紙に日常の一コマを描いてもらうというもの。面白そうなので、私も描いてもらいました。それがこれ。
動物似顔絵
フランス好きの私にぴったりです。エッフェル塔のディテールが素晴らしい!石畳やシャンパン、パリのカフェの外に座ってまったりするのは、まさにこんな感じです。

4日間で20名くらいの方が「動物似顔絵」に参加しています。皆さん自分のエピソードが絵になるのを目を輝かせてみています。そして例外なくとても喜んでいるのがわかります。それぞれがそれぞれの思いを絵にして持ち帰ることができる、なんて素敵なことなんだろうと思いました。

タカハシカオリ個展「ねんどでつくる」は明日まで。私も「動物似顔絵」を描いてもらいたいと思ったあなた、急げ!明日の17:00までです。


ねんどでつくるねんどでつくる
上記のタカハシカオリ個展「ねんどでつくる」の様子です。フィギュアと漫画の展示とワークショップ。明日(2日)の最終日は12:00~17:00。「動物似顔絵」ご希望の方は終了の30分以上前にお越しください。
(2018年10月01日)

紫陽花とギャラリーと

Category: ギャラリー
6月になりました。
6月の花といえば、紫陽花ということで、トップ画も紫陽花に変えました。これは、最近よくみかける「スミダノハナビ」というガクアジサイの一種です。花の咲き方(実際はガクですが)が夜空にひろがる花火のようなので、この名前がついたそうです。なんとも粋な名前のつけ方です。

紫陽花の色は、青や紫、濃いピンクなどがありますが、これは土壌によるもので、酸性にかたむけば青に、アルカリ性にかたむけば赤が強くなるのだそうです。鎌倉の明月院では、青い紫陽花で有名ですが、常に土壌が弱酸性になるようにして、青を保つように手入れされているとのこと。紫陽花の花言葉が「移り気」なのも、そんなところからきているのですね。まぁ、青も紫も濃いピンクも、どれも綺麗ですけれども。

変わるといえば、先週のギャラリーの展示「オトメのカタチ」は、ふわふわとして可愛い雰囲気でしたが、今週の「Bag Exhibition "ADACHI MASAKI 2018 個展"」は、クールでスタイリッシュな感じ、まるでおしゃれなバッグショップのように大変身です。長年ギャラリーをやっていますが、同じスペースなのにこんなに変わるものかとびっくりしています。
それぞれのよさがあって、どれも素敵なのは紫陽花と同じ、なんてね。


ADACHI MASAKI 2018 個展ADACHI MASAKI 2018 個展
今週の展示は、上述の「ADACHI MASAKI 2018 個展」革のバックの展示です。とても素敵な空間になりましたので、是非お越しください。5日まで。
(2018年06月02日)

「断面展」

Category: ギャラリー
4月になりました。今日は新年度の始まりの日、イースター、エイプリールフール、そして関東は桜が見頃と盛りだくさんの日です。ジュイエトップ画も桜にしてみました。

さて、現在、ギャルリー・ジュイエでは多摩美統合デザイン学科2年生のグループ展「断面展」が開催中です。「断面」をテーマにそれぞれがいろいろな方法で表現しています。作者が試行錯誤して、「断面」の表現にたどりついたというのがみてとれて、美大生らしく若々しく、かつ見ごたえのある展示になっています。

その中で私が一番好きなのが、東千鶴さんの「断面からの想像」という作品。
断面展
夏目漱石「こころ」太宰治「走れメロス」芥川龍之介「羅生門」、それぞれの小説を端的に表す一文「恋は罪悪」「私は信頼されている」「雨やみをまっていた」を切り取って、そのイメージを絵画化するというもの。絵画は4枚ずつ12枚、今回の展示のメンバー6名が2枚ずつ描いています。
3つの文庫本には、既製品ではあるけれど、イメージのブックカバーがかけられ、まるで絵画のように作品の一部として存在しています。
文学と芸術、両方の欲求を満足させるようなこの作品は、とても私好みです。中・高校生の頃に読んだこれらの小説、もう一度読んでみたくなりました。
東さんの作品ながら、6人で絵を描いているところが、「断面展」を象徴しているようでもあり、6人のチームワークのよさをも感じます。

「断面展」は4月3日まで。素敵な展示ですので、是非お越しください。
もし、上記「断面からの想像」がいいなと思った方、トイレにちょっとしたおまけがあります。トイレを覗くのもお忘れなく。
(2018年04月01日)

「もっと向こう、あるいはもっと手前」

Category: ギャラリー

はやいもので2月ももう半ばです。去年は1月のうちに花をつけていたしだれ梅も、やっとちらほらと花をつけ始め、今年の寒さを感じます。

2月に入ってTOPの絵を、多摩美術大学の小矢田美里さんの絵に変えています。この絵は昨年11月の「1+1+」の時に展示されていたものです。大きなキャンパスにビニールを張って、油絵具でかかれた作品で、照明をあてた透明なキャンパスの後ろに浮かび上がる影をも美しい素敵な作品でした。作品タイトルは「もっと向こう、あるいはもっと手前」、チェコのソコルを描いた作品でした。ソコルというのは、チェコの民族的体育運動のことであり、その根底には「身体能力の強化と民族意識の高揚による民族解放」があるらしいです。

目新しい技法と、まったく知らないテーマは、作品の魅力をさらにましているように感じ、今回、小矢田さんの許可をいただきトップ画に使わせていただきました。袖のない体操着はこれからやってくる春を感じさせるような気がします。

春はもうすぐ、そういえば今日はすこし暖かい。


20180211-長井ゼミ展.jpg長井ゼミ展.jpg
今週の展示は「Nagai Seminar 7th Exhibition」。東京造形大学長井ゼミの3人によるタイポグラフィの展示です。文字ばかりの展示ですが、どこか絵画的で興味深い展示です。文字をデザインした型染のランプ(写真右)も美しい。ユニークな展示に是非。13日までです。
(2018年02月11日)

つきのさばく

Category: ギャラリー

今、ギャラリーでは企画展の「つきのさばく」が開催されています。この展示は、「少年展」でおなじみのK.Plusoi.さん、Mel meli Miele:メル メリ ミエーレさん、新星急報社さん、それに明星堂さんを加えて、4名の作家さんのお願いしたアクセサリー・ファッション・オブジェの展示です。

「つきのさばく」は、5月の打ち合わせのときにふとでてきたテーマです。半年の月日をかけ構想をねり、ギャラリーはすっかり「つきのさばく」の世界になっています。ジュイエのスペースは、何も展示していない状態では、シャープで現代的な感じです。それが、ゆったりと穏やかで柔らかい世界に大変身。作家さんはそれぞれ違う世界観を持ちながら、全体としては、違和感なく「つきのさばく」に溶け込んでいます。ギャラリー内につくった洋服の試着室ですら、インスタレーションの展示の一部と間違えられるくらいです。
おりから、先日はスーパームーン、大きく、美しい月の中で開催されているのも、偶然とは思えない何かを感じます。

展示中に、新星急報社さんがアクセサリーのオーダー会を開催しています。これがなかなか面白い。オーダーのテーマが「自分が強くなれるように」とか「オリオン座が好きなので」などと漠然としたものでも、見事に仕上がります。注文するセンスがないと思っていた私も、何かオーダーしようかなという気になっています。

もちろん、他の作家さんの作品も素敵としかいいようがありません。
ジュイエに来たことがあるかたも、それでないかたも、是非この雰囲気を味わいに来ていただければ、この上もなく嬉しく思います。
「つきのさばく」は10日まで開催しています。(新星急報社さんのオーダー会は予約制ですが、空いていれば飛込でも大丈夫です。)是非お越しください。

つきのさばくつきのさばく
写真右は、K.Plusoi.さんのアクセサリー
(2017年12月06日)

傘を半分飾りたい

Category: ギャラリー
今、ギャラリーでは「大人の自由研究展 ~先生宿題遅れて遅れてゴメンなさい~」が開催されています。
この展示は、俳優やアーティストとして活躍するクリエーター集団「gekichap」が主催しています。搬入にほぼ2日間かけてのインスタレーションのような写真展なのですが、空間のつくり方がいつもと少し違う。写真を中心としたインスタレーションなんだと思うのですが、そういう風に言ってしまうのには少し違和感があります。ギャラリーの展示なのに、舞台をつくっているような感じなのです。ポップで楽しく、そこに時の流れが加わった、そんな感じの展示です。

搬入の時に、メンバーのSさんが「傘を半分飾りたい!」と言っていました。「傘を半分飾る?どういうこと?」よくよく話を聞いてみれば、ビニール傘を半分切って、壁からはえているようにしたいということでした。ギャラリーに取りに来ない忘れ物のビニール傘があったので提供して、他のメンバーといっしょに試してみたところうまくいきそう。
展示当日に、傘をバージョンアップして、模様を描き、雨粒のような飾りをつけて完成。壁にうすく映る影の効果もあって素敵にできあがりました。やりたいことをできるように手伝うのが、私の役目だと思っているので、これは、私にとっても嬉しいことでした。

こういう発想の自由さが、この展示の楽しさを支えているのだろうなと思います。
「大人の自由研究展」は7日まで。トークショーやワークショップもあるので、スケジュールはこちらをご覧ください。
https://daiking921.wixsite.com/gekichap


大人の自由研究展大人の自由研究展
左が傘の展示写真です。
(2017年11月04日)

月岡芳年展Ⅱ

Category: ギャラリー

ただいま、ジュイエコレクション第3弾の浮世絵版画展が開催中です。

これらの浮世絵版画は、30年ほど前、引越しのときに戸棚の奥からでてきた数百枚の幕末・明治期の浮世絵の中の一部です。
祖父が手に入れたものらしいということ以外何もわからないという、「なんでも鑑定団」にでてきそうな話ですが、一番興味のあった私の手に残されて、今に至っています。

ギャラリーの10周年記念で2013年に始めた浮世絵版画展ですが、回を重ねるたびに、己の知識の足りなさを痛感し、このまま展示してもいいのかという不安ばかりが先にたちます。そんなとき、迷う私の背中をおしてくださった方々に感謝しております。
今回開催してみて、思ったより自分の浮世絵の知識が増えているのに少し驚いています。7、8年前から少しずつ勉強してきて、3回の展示を重ねたことは、それなりの意味があったのだなぁと思います。継続と経験は力とつくづく感じます。

小さなギャラリーでの展示です。作品数は限られますので、前回展示することができなかった芳年の版画にしぼり、「月岡芳年展Ⅱ」としました。
これらの浮世絵は、私の所有というよりは、今は私があずかっているという感覚が強く、「ひとりで見ているのはもったいない」という思いからきている展示です。気楽に皆さまに楽しんでいただければ、こんなに嬉しいことはありません。
より楽しく見ていただきたいので、できる限り説明をするようにしています。が、浮世絵の知識は人それぞれです。一見してそれを判断するのは難しく、失礼がありましたらご容赦ください。そして、詳しい方がいらしたらいろいろ教えてくだされば幸いです。


月岡芳年展Ⅱ月岡芳年展Ⅱ
「月岡芳年展Ⅱ」は15日までです。入場無料ですので、お気軽にお越しください。
(2017年10月11日)

少年展第五回 「サーカスの入口」と「サーカスの少年」

Category: ギャラリー
ギャラリー協賛企画の「少年展 第五回」が7日から始まって、はやいもので残すところあと3日となってしまいました。

第一回の少年展は2008年、8年かかって五回目を迎えたわけですが、今回で少年展は一区切り、当分開催の予定はありません。
半分以上の作家さんが5回連続、そしてほとんどの作家さんが複数回少年展に参加してくれています。私はずっとその変遷をみていますが、第一回のはじけた雰囲気から比べると、今回はずいぶん落ち着いた感じになっています。

第一回のテーマが「ノスタルジックサーカス」、そのとき参加の鳥居椿さんが「サーカスの入口」という双子の絵を描いていました。そして、今回テーマが「Twins」ということで同じ双子を「サーカスの少年」というタイトル描いています。そしてそのキャプションに添えられた言葉が「あの日のまま、ちっとも年をとっていないのね」。(この2つの絵は、Twitterで鳥居椿さんがポストカードの紹介としてツイートしています。)
そう今回の「サーカスの少年」は第一回の「サーカスの入口」の双子と同じで年はとっていない。だけど、よく見ると少しだけ大人びているのです。「少しだけ大人びる」これが少年展の変遷なのではないかという気がします。参加作家さんも年を重ね、スキルを重ねて、作品も少しずつ洗練され大人びてくる。鳥居椿さんの双子はそれを象徴しているように思います。そしてこれこそが8年間、数を重ねてきた少年展の意味のような気がしてなりません。

長い長いお休みに入る「少年展」、あと3日で終わりを迎えます。ずっと見に来てくださっている方も、初めての方も、どうぞいろいろな「双子たち」に会いに来てください。10月16日(日)まで。

少年展少年展

(2016年10月13日)
©2003-2013 Galerie Juillet.