管理人の独り言

管理人の独り言 le monologue

紫陽花とギャラリーと

Category: ギャラリー
6月になりました。
6月の花といえば、紫陽花ということで、トップ画も紫陽花に変えました。これは、最近よくみかける「スミダノハナビ」というガクアジサイの一種です。花の咲き方(実際はガクですが)が夜空にひろがる花火のようなので、この名前がついたそうです。なんとも粋な名前のつけ方です。

紫陽花の色は、青や紫、濃いピンクなどがありますが、これは土壌によるもので、酸性にかたむけば青に、アルカリ性にかたむけば赤が強くなるのだそうです。鎌倉の明月院では、青い紫陽花で有名ですが、常に土壌が弱酸性になるようにして、青を保つように手入れされているとのこと。紫陽花の花言葉が「移り気」なのも、そんなところからきているのですね。まぁ、青も紫も濃いピンクも、どれも綺麗ですけれども。

変わるといえば、先週のギャラリーの展示「オトメのカタチ」は、ふわふわとして可愛い雰囲気でしたが、今週の「Bag Exhibition "ADACHI MASAKI 2018 個展"」は、クールでスタイリッシュな感じ、まるでおしゃれなバッグショップのように大変身です。長年ギャラリーをやっていますが、同じスペースなのにこんなに変わるものかとびっくりしています。
それぞれのよさがあって、どれも素敵なのは紫陽花と同じ、なんてね。


ADACHI MASAKI 2018 個展ADACHI MASAKI 2018 個展
今週の展示は、上述の「ADACHI MASAKI 2018 個展」革のバックの展示です。とても素敵な空間になりましたので、是非お越しください。5日まで。
(2018年06月02日)

「断面展」

Category: ギャラリー
4月になりました。今日は新年度の始まりの日、イースター、エイプリールフール、そして関東は桜が見頃と盛りだくさんの日です。ジュイエトップ画も桜にしてみました。

さて、現在、ギャルリー・ジュイエでは多摩美統合デザイン学科2年生のグループ展「断面展」が開催中です。「断面」をテーマにそれぞれがいろいろな方法で表現しています。作者が試行錯誤して、「断面」の表現にたどりついたというのがみてとれて、美大生らしく若々しく、かつ見ごたえのある展示になっています。

その中で私が一番好きなのが、東千鶴さんの「断面からの想像」という作品。
断面展
夏目漱石「こころ」太宰治「走れメロス」芥川龍之介「羅生門」、それぞれの小説を端的に表す一文「恋は罪悪」「私は信頼されている」「雨やみをまっていた」を切り取って、そのイメージを絵画化するというもの。絵画は4枚ずつ12枚、今回の展示のメンバー6名が2枚ずつ描いています。
3つの文庫本には、既製品ではあるけれど、イメージのブックカバーがかけられ、まるで絵画のように作品の一部として存在しています。
文学と芸術、両方の欲求を満足させるようなこの作品は、とても私好みです。中・高校生の頃に読んだこれらの小説、もう一度読んでみたくなりました。
東さんの作品ながら、6人で絵を描いているところが、「断面展」を象徴しているようでもあり、6人のチームワークのよさをも感じます。

「断面展」は4月3日まで。素敵な展示ですので、是非お越しください。
もし、上記「断面からの想像」がいいなと思った方、トイレにちょっとしたおまけがあります。トイレを覗くのもお忘れなく。
(2018年04月01日)

「もっと向こう、あるいはもっと手前」

Category: ギャラリー

はやいもので2月ももう半ばです。去年は1月のうちに花をつけていたしだれ梅も、やっとちらほらと花をつけ始め、今年の寒さを感じます。

2月に入ってTOPの絵を、多摩美術大学の小矢田美里さんの絵に変えています。この絵は昨年11月の「1+1+」の時に展示されていたものです。大きなキャンパスにビニールを張って、油絵具でかかれた作品で、照明をあてた透明なキャンパスの後ろに浮かび上がる影をも美しい素敵な作品でした。作品タイトルは「もっと向こう、あるいはもっと手前」、チェコのソコルを描いた作品でした。ソコルというのは、チェコの民族的体育運動のことであり、その根底には「身体能力の強化と民族意識の高揚による民族解放」があるらしいです。

目新しい技法と、まったく知らないテーマは、作品の魅力をさらにましているように感じ、今回、小矢田さんの許可をいただきトップ画に使わせていただきました。袖のない体操着はこれからやってくる春を感じさせるような気がします。

春はもうすぐ、そういえば今日はすこし暖かい。


20180211-長井ゼミ展.jpg長井ゼミ展.jpg
今週の展示は「Nagai Seminar 7th Exhibition」。東京造形大学長井ゼミの3人によるタイポグラフィの展示です。文字ばかりの展示ですが、どこか絵画的で興味深い展示です。文字をデザインした型染のランプ(写真右)も美しい。ユニークな展示に是非。13日までです。
(2018年02月11日)

つきのさばく

Category: ギャラリー

今、ギャラリーでは企画展の「つきのさばく」が開催されています。この展示は、「少年展」でおなじみのK.Plusoi.さん、Mel meli Miele:メル メリ ミエーレさん、新星急報社さん、それに明星堂さんを加えて、4名の作家さんのお願いしたアクセサリー・ファッション・オブジェの展示です。

「つきのさばく」は、5月の打ち合わせのときにふとでてきたテーマです。半年の月日をかけ構想をねり、ギャラリーはすっかり「つきのさばく」の世界になっています。ジュイエのスペースは、何も展示していない状態では、シャープで現代的な感じです。それが、ゆったりと穏やかで柔らかい世界に大変身。作家さんはそれぞれ違う世界観を持ちながら、全体としては、違和感なく「つきのさばく」に溶け込んでいます。ギャラリー内につくった洋服の試着室ですら、インスタレーションの展示の一部と間違えられるくらいです。
おりから、先日はスーパームーン、大きく、美しい月の中で開催されているのも、偶然とは思えない何かを感じます。

展示中に、新星急報社さんがアクセサリーのオーダー会を開催しています。これがなかなか面白い。オーダーのテーマが「自分が強くなれるように」とか「オリオン座が好きなので」などと漠然としたものでも、見事に仕上がります。注文するセンスがないと思っていた私も、何かオーダーしようかなという気になっています。

もちろん、他の作家さんの作品も素敵としかいいようがありません。
ジュイエに来たことがあるかたも、それでないかたも、是非この雰囲気を味わいに来ていただければ、この上もなく嬉しく思います。
「つきのさばく」は10日まで開催しています。(新星急報社さんのオーダー会は予約制ですが、空いていれば飛込でも大丈夫です。)是非お越しください。

つきのさばくつきのさばく
写真右は、K.Plusoi.さんのアクセサリー
(2017年12月06日)

傘を半分飾りたい

Category: ギャラリー
今、ギャラリーでは「大人の自由研究展 ~先生宿題遅れて遅れてゴメンなさい~」が開催されています。
この展示は、俳優やアーティストとして活躍するクリエーター集団「gekichap」が主催しています。搬入にほぼ2日間かけてのインスタレーションのような写真展なのですが、空間のつくり方がいつもと少し違う。写真を中心としたインスタレーションなんだと思うのですが、そういう風に言ってしまうのには少し違和感があります。ギャラリーの展示なのに、舞台をつくっているような感じなのです。ポップで楽しく、そこに時の流れが加わった、そんな感じの展示です。

搬入の時に、メンバーのSさんが「傘を半分飾りたい!」と言っていました。「傘を半分飾る?どういうこと?」よくよく話を聞いてみれば、ビニール傘を半分切って、壁からはえているようにしたいということでした。ギャラリーに取りに来ない忘れ物のビニール傘があったので提供して、他のメンバーといっしょに試してみたところうまくいきそう。
展示当日に、傘をバージョンアップして、模様を描き、雨粒のような飾りをつけて完成。壁にうすく映る影の効果もあって素敵にできあがりました。やりたいことをできるように手伝うのが、私の役目だと思っているので、これは、私にとっても嬉しいことでした。

こういう発想の自由さが、この展示の楽しさを支えているのだろうなと思います。
「大人の自由研究展」は7日まで。トークショーやワークショップもあるので、スケジュールはこちらをご覧ください。
https://daiking921.wixsite.com/gekichap


大人の自由研究展大人の自由研究展
左が傘の展示写真です。
(2017年11月04日)

月岡芳年展Ⅱ

Category: ギャラリー

ただいま、ジュイエコレクション第3弾の浮世絵版画展が開催中です。

これらの浮世絵版画は、30年ほど前、引越しのときに戸棚の奥からでてきた数百枚の幕末・明治期の浮世絵の中の一部です。
祖父が手に入れたものらしいということ以外何もわからないという、「なんでも鑑定団」にでてきそうな話ですが、一番興味のあった私の手に残されて、今に至っています。

ギャラリーの10周年記念で2013年に始めた浮世絵版画展ですが、回を重ねるたびに、己の知識の足りなさを痛感し、このまま展示してもいいのかという不安ばかりが先にたちます。そんなとき、迷う私の背中をおしてくださった方々に感謝しております。
今回開催してみて、思ったより自分の浮世絵の知識が増えているのに少し驚いています。7、8年前から少しずつ勉強してきて、3回の展示を重ねたことは、それなりの意味があったのだなぁと思います。継続と経験は力とつくづく感じます。

小さなギャラリーでの展示です。作品数は限られますので、前回展示することができなかった芳年の版画にしぼり、「月岡芳年展Ⅱ」としました。
これらの浮世絵は、私の所有というよりは、今は私があずかっているという感覚が強く、「ひとりで見ているのはもったいない」という思いからきている展示です。気楽に皆さまに楽しんでいただければ、こんなに嬉しいことはありません。
より楽しく見ていただきたいので、できる限り説明をするようにしています。が、浮世絵の知識は人それぞれです。一見してそれを判断するのは難しく、失礼がありましたらご容赦ください。そして、詳しい方がいらしたらいろいろ教えてくだされば幸いです。


月岡芳年展Ⅱ月岡芳年展Ⅱ
「月岡芳年展Ⅱ」は15日までです。入場無料ですので、お気軽にお越しください。
(2017年10月11日)

少年展第五回 「サーカスの入口」と「サーカスの少年」

Category: ギャラリー
ギャラリー協賛企画の「少年展 第五回」が7日から始まって、はやいもので残すところあと3日となってしまいました。

第一回の少年展は2008年、8年かかって五回目を迎えたわけですが、今回で少年展は一区切り、当分開催の予定はありません。
半分以上の作家さんが5回連続、そしてほとんどの作家さんが複数回少年展に参加してくれています。私はずっとその変遷をみていますが、第一回のはじけた雰囲気から比べると、今回はずいぶん落ち着いた感じになっています。

第一回のテーマが「ノスタルジックサーカス」、そのとき参加の鳥居椿さんが「サーカスの入口」という双子の絵を描いていました。そして、今回テーマが「Twins」ということで同じ双子を「サーカスの少年」というタイトル描いています。そしてそのキャプションに添えられた言葉が「あの日のまま、ちっとも年をとっていないのね」。(この2つの絵は、Twitterで鳥居椿さんがポストカードの紹介としてツイートしています。)
そう今回の「サーカスの少年」は第一回の「サーカスの入口」の双子と同じで年はとっていない。だけど、よく見ると少しだけ大人びているのです。「少しだけ大人びる」これが少年展の変遷なのではないかという気がします。参加作家さんも年を重ね、スキルを重ねて、作品も少しずつ洗練され大人びてくる。鳥居椿さんの双子はそれを象徴しているように思います。そしてこれこそが8年間、数を重ねてきた少年展の意味のような気がしてなりません。

長い長いお休みに入る「少年展」、あと3日で終わりを迎えます。ずっと見に来てくださっている方も、初めての方も、どうぞいろいろな「双子たち」に会いに来てください。10月16日(日)まで。

少年展少年展

(2016年10月13日)

王様の目で

Category: ギャラリー
ただいま、ギャラリーの企画展「小川章子作陶展・小さな旧市街Ⅲ」が開催中です。

昨日の夕方、閉廊まであと30分程の人が途絶えたころ、ひとりの青年が入ってきました。「2、3日前から前を通るたびに、すごく気になっていて、みてもいいですか?」と。
そして、じっくりとみていった彼の感想が素敵でした。

ギャラリーの奥から入口に向かって見下ろすと、王様になって街を見守っているような気がする。つまり、
小さな旧市街
こういう目線ですね。

そして、ギャラリー入口付近から奥をみると、攻めていこうとする兵士のような気分になると。
小さな旧市街
これはこういう目線。

こういう感想は初めてでした。「小さな旧市街に入りこんで、いろいろ想像を巡らせてほしい」というのが、作家の小川章子さんとギャラリストの私の意図であり、願いでした。彼は実に見事にそれをやってみせてくれました。

ひとつひとつの建物に目を配り、どの建物を家にお迎えしようかと思いを巡らすのも、それはそれでとても嬉しいのですが、彼のように全体をみて感じて、想像してくれるのはもっと嬉しい。子供に関わるお仕事をしているそうで、こういう青年にかかわる子供たちはきっと幸せだろうなぁと思いました。
「エッシャーの階段のようだ」と言って、帰り間際に記念に買ってくださったのが、小さな小さな階段のオブジェ。うーんこれも素敵です。

この展示やってよかった、ギャラリーをやってよかった。それくらい嬉しかったです。

「小川章子作陶展・小さな旧市街Ⅲ」は、5日(日)までです。お時間ありましたら、是非お越しください。
(2016年06月01日)

浮世絵の虫干し

Category: ギャラリー
Bunkamuraザ・ミュージアムでやっている「俺たちの国芳・わたしの国貞」を見に行って感激した私は、この勢いでうちにある浮世絵の虫干しをしよう!と心に決めました。

この虫干し、数が多いので意外と大変です。「これは写真にとっておこう」などと思い始めると、すごく大変、腰まで痛くなってきます。以前はその価値がよくわからず、いい加減にやっていたのですが、「月岡芳年展」「豊岡國周展」とやってみて、そこそこ価値のあるものだとわかってしまったので、そうそういい加減にやるわけにもいきません。

私のもっているのは、ほとんど明治の浮世絵なので、ないと思ってはいたのですが、展覧会の勢いで「国芳、国貞、うちにもあるかもしれないじゃん、チェック、チェック」と思いながら、1年に1回の虫干しやりましたよ。それで結果はというとー。でてきました、国貞の相撲絵が!それがこれです。じゃ~ん。
国貞 相撲絵

改印から、おそらく、元治元年(1864年)3月作、不知火・雲竜ともその時代に活躍しているので、間違いないでしょう。同じ画像をネットから探してみたのですが、見つかりませんでした。落款もあるし、絵の描き方でも、「国貞」だと思われます。
不知火・雲竜といえば、現在の横綱の土俵入りの型でもあるし、調べてみるといろいろ面白そう。華やかだし、いい浮世絵です。ちゃんと調べて、いつかギャラリーで展示公開できればいいなぁと思います。

追記:
あとでよくよく調べたところ、上記の浮世絵は初代国貞ではなく、二代国貞の作かもしれません。初代は元治元年12月没なので、初代だと最晩年の作ということになります。だとすると二代と考えたほうがよいかもです。浮世絵の判定は難しいですね。
(2016年05月20日)

「Railway Graphic D.E.F. 第4回写真展 鉄道風土記 -水物語-」

Category: ギャラリー
今、ギャラリーでは「Railway Graphic D.E.F. 第4回写真展 鉄道風土記 -水物語-」が開催中です。
タイトルの示すとおり、鉄道写真の展示ですが、これがただの鉄道写真展ではありません。もちろん、どの写真にもどこかに鉄道が写っているのですが、水がテーマなだけに、水滴の中に写っていたり、グラスの水の中にあったりと、鉄道写真が好きというわけではなくても、十分に楽しめる写真展です。オーソドックスな鉄道写真もありますが、それぞれの「水」の解釈が面白く、これはどうして水?と考えながら観るのも楽しいです。

D.E.F.のメンバーは今回は12名、本職のカメラマンの方も多く、そうでなくても、カメラにかけては玄人はだしの方ばかりです。そういう方の展示だと素敵な写真なのは間違いないけれど、どこかよそいきな感じがすることが多いものですが、この展示はなんか違う。うきうきするような楽しさがあります。それは、仕事を離れて、本当に好きなものを時間をかけて撮っているせいなのか、「命の水を用いた反省会」と称する、写真のあとの集まり(飲み会(笑))のせいなのか・・・
ジュイエでの展示は2回目なのですが、もう4回も5回も展示してくださったみたいになじんでいて、私もすごく楽しませていただいています。

「スポイトで水を垂らして、一瞬を狙う」とか、「スプレーで水を吹き付けて」とか、写真を撮るときの工夫と苦労を聞くのも興味深いです。必ずメンバーの方が在廊しているので、いろいろ聞いてみるのも面白いかもしれません。

DEF写真展DEF写真展
というわけで、上記写真展は23日まで。是非お越しください。

(2016年02月20日)
©2003-2013 Galerie Juillet.