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「84°33’」

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楽しみにしていた本が届きました。これは、新星急報社さんの「84°33’」。先の少年展のために書き下した小説です。会期中、すでにWebで公開されていましたが、どうしても紙の活字で読みたくて、我慢して待っていました。

新星急報社さんは、この小説にあわせて、作品やアクセサリーを制作しています。
立体や平面の美術的作品は、自分からは遠いもののような気がするのですが、小説となると、大学は一応日本文学専攻の私には近くて馴染みのあるもののように思えます。もちろん私には小説なぞ書けませんが。
そして、会期中に販売されていた新星急報社さんのアクセサリーを、私もひとつ購入いたしました。そこには「水気のある冷たい指先が額を伝う。」と添え書きがしてありました。これがどんな風に使われているのだろう、と思いながら本が届くのを待っていました。

小説は15歳で双子の片割れを亡くした少年のお話。前述の文章がどこにでてくるのか、言葉をかみしめながら読み進めていましたが、(こういう読み方も初めてかも)、物語のかなり終わりのほうにでてきます。見つけた時、はっと思い、思わずアクセサリーを引っ張り出して見直してしまいました。アクセサリーについている水晶は5本だっただろうか?と。そう水晶は冷たい5本の指を表しているのです。
アクセサリー
私が購入したネックレス

他にも随所に、ああこれは少年展のときのあれ、という表現がでてきます。うーん思わず唸ってしまいました。
立体や平面の作品だと、ぱっとみて、この絵すごいとか、このオブジェ素敵とか、この作家さんいいなぁとか直接的に波が押し寄せるように圧倒されます。しかし、新星急報社さんの作品は、じわじわと心の中にしみとおっていく。実はこういうほうが私好みかもしれません。新星急報社さんは「小説を作るのも、アクセサリーをつくるのも自分の中ではたいしてかわらない」と言っていましたが、小説を読んで、なんとなくわかったような気がしました。
いずれにせよ、稀有な才能なのでしょう。是非この素敵な世界観を拡げていってほしいと思います。

繊細な表現で書き綴られたこの小説は、単体で読んでも興味深いかと思います。こちらから購入できますので、興味をもった方は是非。


そして、「少年展」冷めやらぬ私は、ホームページのトップ画もスパン社さんの作品にしてしまいました。(掲載許可はいただいております。)こちらも素敵な世界観です。
(2016年11月01日)

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